スペックル関連技術
デ ジタルシネマや民生用映像機器の分野において、レーザディスプレイの普及が進んでいます。レーザをレーザディスプレイ光源に用いると、色再現性に優 れた高色域が得られる一方で、レーザの干渉性によるスペックルと呼ばれる輝く明暗の斑点模様が見られ、画像ノイズとして画質の劣化を引き起こすととも に、時に見る人に不快感を与えてしまいます。
このスペックルは、レーザディスプレイにおいて解決しなければならない難しい課題となっています。
オキサイドのスペックル関連技術は
Joseph W. Goodmanのスペックル理論の検証を進め、スペックルの性質を熟知した上で、レーザディスプレイにおけるスペックル定量化手法や低減化手法を提案・実証してきました※1。
スペックル定量化手法では、独自の光学系と画像処理アルゴリズムを用いて人の目の視認性を忠実に再現するスペックルコントラスト測定技術を開発※2 し、製品化しました。
また、IEC TC110 WG10で進めている標準化活動にも参画しています。将来はレーザディスプレイの画質の向上や品質の管理に不可欠な測定器になると考えています。
一方、スペックル制御技術やスペックル画像解析技術の開発も進めています。
ディスプレイにおいてスペックルは悪者のイメージですが、
3次元変位計、血流計など光計測に積極的な利用が可能です。
スペックルの性質を利用した光計測の高性能化や高機能化、新測定手法の開発など他の応用分野への展開も目指しています。
スペックルコントラスト測定技術を駆使して製品化した「Dr. SPECKLE」は、
「第7回レーザー産業賞 貢献賞」を受賞しています。
※1 学術論文、講演多数
※2 特許公開済